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Instructions:
「YouTenAURA」は、Windows
オップンドサガラギオポット
atrleRivoONIKC
幸村誠
...
怒りの話は、繋がれたアジサン○
父上
ただ今
戻りました
ビャルニの土地の
買収に
成功しました
ご命令どおり
立会人のもと
公正な契約内容での
握手です
本当に
違法なことは
何も!
あっ......あっ
あの......
父上
アジサシ
だ
偉大なる
ハーフダンの御名を
汚すような真似は
決して......
いえ
そんな
...は?
あ
あァ
鳥ですか
なんだ...
カモメに
見えますが
アジサシは
夏の鳥です
この季節には
いないのでは
そこの
杭の上だ
南へ
渡れなかった
のだ
出来損ないか
......
飛ぶ力が
足りんのだろう
はァ...
フン
あのアジサシが
自分の無力を
悟って
鳥が...
お好き
でしたか
飼ってやらねェ
こともねェがな
オレの鎖に
すすんで
繋がれる
ってンなら
シグルドよ
ビャルニの土地は
お前に任せる
結婚の
前祝いだ
あっ
ハイ!
ありがとう
ございます
!
届いた
ようだな
花嫁が
出迎えろ
シグルド
はい父上
オイ!
馬だ
アジサン...
アイスランド南部の小村
トルフィンの生家
1018年12月
その
髪とヒゲ!
顔の傷!
だからァ
気づかなかったのは
私が悪いんじゃ
ないのよ
まー
人相悪く
なっちゃって
この子は
いいよォ
散髪なんて...
ヒゲなら
たまに
切ってるし:
ながァい
おんなのこ
みたい
伸びたら
切るってンじゃ
ダメなの!
整える!
女の子は男の
そーゆーとこ
見てンのよ
キチンとしな!
てゆーかアンタ
ヒゲ似合って
ないよね
全部
剃っちゃえ
ば?
えェ!?
ヤだよ
いい歳して
ヒゲのない
男なんて
みっともねェ
で?
アンタ達
これから
どうすんの
ん?
うん...
スノッギさんとこ
年頃の孫が5人
いンだけどさ
何の話?
これが
5人とも
女なんだわ
アンタ
おムコに
行きなよ
........
一漁師の跡継ぎが
おらん」って
よくボヤいてる
いいぞー
漁師
お!?
なーに
スッ頓狂な声
出してンのよ
アンタとっくに
身を固めても
いい歳よ?
トルフィン
はーー...
ビックリ...
考えも
しなかった...
遅すぎる
くらいだわ
そうか
それで急に
散髪なんか...
ところで姉上
いい歳って
オレいくつ?
姉上は
いくつ?
17
忘れン
なよ!
アタシと
9歳ちがい
でしょ
アンタは
22歳
冬の生まれ
だから
もうじき
23歳だな
計算を
やめろ
母上を
安心させて
やれって話を
してンの!
今までどう
暮らしてたか
まだ聞いて
ないけど
これからは
しっかり
根を張って
生きなさい
漁師か
そんな
生き方も
いいかも
しれないな
この島で
結婚して
毎日
魚を獲って
子供が
生まれて
でも
歳を
とって...
今夜
みんなが
そろったら
話すよ
オレは
行かなくちゃ
ならない
今までの
こと
これからの
こと
......
なによ
アンタに考えが
あるんなら
早めにそう
言いなさいよ
昨日の夜
話そうと
思ってたんだよ
昨日の夜話そうと思ってたんだよ
それが姉上に
ブン殴られて
気づいたら
今朝だった
遠くに
行くの?
わってあい
...うん
ごめん
な
ナニ?
頭の形って
変わらないのね
アンタが確かに
トルフィンだっていう
証拠を
やっと見つけたわ
ははは
ひっヒゲ
剃られて
やんの
ハハハバハハ
なんだオイ
品がよく
なったなァ
トルフィン
ぼっちゃんメリリだ
「ぎっちゃんとかり
剃らないで
くれって
言ったのに
ウトウト
してる間に
やられた...
いや
いいんじゃ
ないか?
なぐさめは
やめてくれ
エイナル
いや
そーじゃ
なくて
全然強そうに
見えないぜ?
その顔なら
確かに
人相は
良くなった
あーもー頭もすんだコレ
そうか
なら
いいか?
これで
その夜
トルフィンは
これまでの16年間に
経験したことを
家族に語って
聞かせた
トールズの
死から
ケティルの
農場を
発つまでの
経験を
淡々と
要所のみを
かいつまんで
話したが
その
憎悪と
闘争
死と
破壊
絶望と
後悔
哀しみと
再生の
歴史は
聞く者を
絶句させた
オレが
殺してしまった
人達
彼らにもこんな
あたたかい家庭が
あったのかも
しれない
絶望の中で
死んでいった
奴隷達
オレの罪は
重い
行かなきゃ
ならない
平和の国を
築くために
ヴィンランド
へ
存分に
おやりなさい
義母さん
......
トールズの子
トルフィン
この世界から
逃げ出したいと
思っている人は
たくさんいます
私とトールズも
戦士の国
ヨムスボルグから
逃げて
この島へ来ました
人々が
戦争や
奴隷制から
逃げて
どこまでも
逃げて
水平線の
かなたまで
逃げ切った
その先で
あなたは
平和の国を
作って待ち
その人々を
迎えるのです
そのために
生きなさい
......
ありがとう
母上
しかし...
うーむ...
ヴィンランドに
国を作るか...
生半可な
ことじゃないぞ
これは...
まず
金が要る
そりゃア
どっさりと
必要だろう
用意は
あるのか?
うん
誰かに
借りなきや
ならない
一文無し
だァ!?
アイスランドに
帰ってきたのは
出資者を探す
ためでもあるんだ
借りる
ったって
お前.....
このへんで
そんな羽振りの
いい奴なんて
ハーフダン
くらいしか...
!
ハーフ
ダンか!
なるほど
オイ!
オイオイ
お前達
やめとけって
マジで!
怖いもん
知らずだな!
鉄鎖〟の
ハーフダンに
関わるな!
ありゃ悪党だ
金借りる
どころか
逆に尻の毛まで
抜かれるぞ!
第10話終わり
2010年は、繋がれたアジサンと
密航だァ
ーッ!!
バレた
なんだ
このっ
まーた
おまえか
チビスケ!
観念しろコラ!!
逃げても
イミないだろ!
アレ?
どこ
行った?
そこだ!
前甲板の
下!
よーし
捕まえた!
はいっせーっ
はな
あ
ロープ
登ってる
ぞ!
んせ
コラ!
危ない
やめなさい
レイフさんの
ウソつき!
外国に
連れてって
くれるって
約束したのに!!
しとらん
しとらん
グズリーズ!
ワシは一お前が
大きくなったら」
って言っただろ
約束
したの?
レイフさん
大人に
なったら
どこへでも
......
あの子の
カン違いだ
だから
ウソ
ゆうなー
こどもだと
おもってーッ
今じゃ
なきゃ
イミねー!
レイフさんも
いけないぜ
村々で
乞われるままに
外国の様子や
ヴィンランドのことを
話すだろう
...
.....私
しってる
もん
あんまり
子供の冒険心を
刺激するなよ
ワシが
悪いんかい...
女の子は
大きくなったら
おヨメにいかされて
家の中に
とじこめられンだ
お母さんが
いったもん
「船に
のるのは
男のしごと
「いちにんまえの
女は
家をまもるのが
しごと」だって
家を守るのは
立派な仕事だ
何が悪いんだ
悪いなんて
いってねー
男が船で
女が家ってのが
ナットク
いかないの!
だれがきめたの?
なんでダメなの?
私は船に
のりたいの!
.......
かわいそう
だが
耳を貸すな
父っつァん
ああいう子は
なんて言っても
納得しないよ
大きくなれば
気持ちも
変わるだろ
よーしみんな!
面倒ですまんが
グリーンランドに
引き返すぞ
グズリーズを
親元に戻さにゃ
ならん
そんなこと
したら
このロープ
かみ切って
やるゥ!!
やれる
もんなら
やってみれ
ふゥ
ふゥ
ふゥ
目標の
船着き場
まで...
クソ~~
まだ遠い..
やっぱり
暗くなるのを
待てば
よかったかな
イヤ!
大丈夫
イケる
落ちつけ
グズリーズ
左のあいつが
あっち向いたら
GOだ
今っ!!
!
ん?
さっきそこに
ボロッちい
タルが
なかったか?
そお?
グズリーズ
が
アイスランド
ハーフダンの農場
1018年12月
消えたァ!?
で済むかボケ
捜せ!!
暗くなる前に
見つけられ
なけりゃ
テメェら全員
魚のエサだ!!
ハーフダンの農場
船着き場
うぉっ
とお
桟橋が
ところどころ
凍ってるぞ
気をつけて
すごいな
船が
たくさんだ
これみんな
ハーフダンの
持ち船
なのかな?
だとしたら
すごい
金持ちだ
期待
持てるな
残念ながら
そういう
わけじゃ
ないらしいぞ
ハーフダンの
せがれが
結婚するんだ
そうだ
いてきた
へー!
それは
めでたい
あれらは
結婚式の
来賓の船だな
あー...
そうね
たしかに
でも景気は
悪くないって
ことかな
結婚式って
どうなん
だろ?
タイミングと
金を借りる
しちゃ
贈り物
用意しないと
だなァ
ハーフダンて
怖い人だって
聞いたけど
村のフンイキは
悪くないな
そうだな
普通だな
うんまァ
悪いウワサも
いいウワサも
ある男だ
悪い
ウワサって?
経営に
行きづまった
近隣の農場を
買い叩いとる
力ずくで
奪うわけじゃ
ないんだか...
いい
ウワサは?
そうやって
小作化した
農場の人々を
ちゃんと
食わせてる
ハーフダンの
手下になったほうが
暮らしが楽だと
言う者もおる
......
?
どうした
トルフィン
いや
タルが...
歩いてンだよ
さっきから
気に
なっちゃって
しくじった
!!
思いっきり
指さされて
る.....!!
ここまで順調に
きたからつい
動きすぎちゃった
.....!
見逃してくれ
お兄さん!
気のせいです
気のせい!
気のせ......
あー
っ!!
ビクッ
レイフ!!
エイリークの子
レイフ!!
よくも私を
置いてけぼりに
したな!!
アンタの
せいだ
どーして
くれンだ
タルに
知り合いは
おらん
おかげで私
すげー大ピンチに
なっちゃったじゃ
ないかー
あ
ああ
...
...
まず
顔を
見せろ
パッ...
グズリーズ!
なんでお前
こんなトコに...
私が
聞きたいよ
そんなもん!
とにかく今
追われてンの
悪いヤツに
船に
かくまってよ
悪いヤツって
なんだ
追われてる
理由を言え
いいから
いったん
乗してヨ
わかった
船で話すから
船で
ダメだ
お前を一度でも
船に乗せると
降ろすのに
えらい難儀する
からな
なんでそんなに
義妹に
つめたいワケ!?
...え?
義妹?
あァ
弟の
ヨメだ
えェ!?
若っか!!
まだ
10代じゃ
ないの!?
~~~
乗>>せ
もとはといえば
アンタが悪いんだ
レイフさん!
アンタが船に
乗せてくんない
から.....
だから!
ちゃんと
説明せいっ
ちゅーに!
今度の航海には
連れてってやるって
言ったじゃんかよ!
お前が
しつこい
からだ!
大体レイフさん
「大きくなったら」
ってゆー約束も
守ってない!
そーゆー大人の
いいかげんな発言が
いたいけな少女の心を
どんだけ傷つけるか
わかってンの!?
少女って
トンか!
そーでも
言わなけりゃ
また密航する
つもりだったろ!
お前がもう
その大人なんだ
少しは落ちついて
女らしくしたら
どうなんだ!
出たよ
女らしく
お前が
納得しようと
しまいと
関係ない!
フシ穴か
その日は
女は!
なんかつうと
ソレだよ
私がソレを
納得しないの
知ってるでしょ
これは
常識で
伝統だ!
船乗りには
なれん!!
船に乗るのは
男!
家を守るのは
女!
古来の
しきたりだ
そして!
お前は女だ
グズリーズ!
仲裁に
入ったほうが
いいかなコレ
でも事情
わかんないし
!?
おとなしく
こっちに..
!
お
落ちつけ
グズリーズ
刃物は
いかん
女
やーめた
こんな
髪の短い女
いないでしょ
乗してよ
船に
......
いっ
いや
ダメだ
まず
事情を
話せ
おいィ!!
空気
読めよ!!
空気読めよ!!
今の絶対
船に乗せる
流れだった
でしょーが!!
どちらですか
どちらですか
とにかく!
いいから!
船の中に
隠れ
させてっ
止まれ
グズリーズ
あっ
コラ
この
桟橋は...
滑るぞ
っるー
うわ!!
大丈夫か
お前!?
後頭部
打ったぞ
レイフさん
意識ないよ
この子
だから
走るなと...
シグやん
あれ!
なんっ
じゃ
アイツら
グズリーズに
何を.....
おいお話。繋がれたアジサン
そっと
そっと
頭を
支えといて
くれ
船に乗せるん
ですか?
レイフさん
仕方なかろう
桟橋に寝かせとく
わけにもいかん
元気な娘
だね
元気
すぎる
しかし...
どうしてこの
グズリーズが
ハーフダンの農場に
いるのか...
もしや
ここまで
密航を.....
よく密航
するの?
常習犯
だ
さっきも
言ってたけど
困らされ
とる
ハタから見たら
まんま人さらい
だよね
どーでも
いいけどさァ
この絵ヅラ...
...あ
こォの
人さらい
どもォ!!
もっと下がれ
あぶねェぞ
“鉄鎖”の
ハーフダンの
縄張りで
白昼堂々...
見上げた
度胸だな
テメェら
あっ
いやっっ
違う!!
誤解だ
ワシは
この娘の.....
!?
下がれ
おっちゃん!!
鎖!?
ひィエ
ェエ!!
みんな
マストの
後ろまで
下がれ!!
ちょっ
待っ
うォ!!
誤解...
何が誤解だ
この
クソ外道!!
ならグズリーズの
あの髪は
どう説明する!!
あァ!?
何のつもりだ
女の髪切って
楽しいか!?
くそっ!!
コイツ
避けやがるっ
ヒデェこと
しやがって
!
ウオオ!!
マジか!!
それも
誤解だ!
シグやんの
鎖を
止めたぞ!!
髪は
あの娘が自分で
切ったんだ
そんな女が
いるかボケ!!
髪は女の
命だぞ!!
オオレも
そう思う
そう思う
けども!
人さらいじゃ
ないぞ!
ワシは
グズリーズの
義兄だ!
さっき彼女は
そこで転んで
頭を打って...
義兄だァ!?
ジジィじゃ
ねーかよ
テメー
!!!
すまん
がんばれ
トルフィン!
マシなウソを
つく気も
ねえってのか
人さらいども!
ぜっ!!
この
ハーフダンの子
シグルド様も
ナメられた
もんだ.....
!?
ヤベエ!
痛ァッ
トルフィン
!!
防いだか
目のいい奴だ
そのボロ布が
オレの鉄鎖剣に
何発耐えるか
見物だぜ
よせエイナル
下がってろ!
誤解だ
つってンだろ
話聞けよ!!
やめろ
シグルド
父上!
お退がり
下さい!
今この
不逞の輩を
久しぶり
だな
レイフ
ん?
そっと
ハーフダン!
お前の
息子か!?
なんとかしてくれ
人さらいに
間違われとるん
だ!
シグルド
あちらのジジィが
幸運者レイフ・
エイリクソン殿だ
グズリーズの
義兄にあたる
お方だと
前に教えた
だろう
わー
やっちゃった
シグやん
あらら
あっあの!
もっと若い
お人かと.....
レイフ!
なんだ
チューラ
お前まで
とっとと
その鎖を
ひっこめろ
なんで
お前達が
ここにいる
こっちの
セリフよ
兄さんこそ
どこで
グズリーズの
結婚の話を
聞いたのよ?
結婚!?
グズリーズ
が!?
アラ
やっぱり
初耳?
チョー
お金もちの!
そーよォ
とってもいい
お話!
こちらの
ハーフダン様の
ご子息
シグルド様に
嫁ぐのよ!
そういうことだ
あんたの留守中に
決めちまって
すまねェな
レイフ
だがあんたは
一度船に乗ると
いつ帰るのか
わからんヤツ
だからな
弟は死んだ
グズリーズは
未亡人だ
いや...
こんな
言い方も
なんだが
え?
弟さんの
ヨメさんじゃ
ないの?
あの娘...
元気が
いい分には
問題ねェ
いいのか
あいつで?
ハーフダンよ
女は子が
産めりゃいい
これからは
親戚だ
仲良く
やろうぜ
レイフ
丈夫な子を
産みそうだ
やるじゃ
ねェか
名は
トールズの
子
トルフィン
です
幼い頃
あなたと会った
ことがあります
トールズ
...?
今ヨームの戦鬼〟の
トールズか?
そうです
私の
父です
まず
腕の手当て
だな
てめェら
客人方を
ご案内しろ
フン
その後で
オレの屋敷に
来い
トルフィン
分別が
足りん
お前の
悪いクセだ
オレの縄張りは
バカには
継がせねェぞ
ドンマイだ
シグやん
ガッツだ
シグやん
失敗は
誰にでも
ある!
ぅうるせェ
散れ!!
あと
シグやんて
言うな!!
あぶなェ
おちろけ
シグやん
やめれ
ところで
グズリーズは
どこ?
婚礼作法の
おけいこ中に
逃げだした
のよ
あ
イヤその
グズリーズ
は...
あら?
え?
コレって...
...?
朝?
髪...
そういうことで、
ファンのファッションの
何か
あるな
ハーフダンが
ウチと縁を
結びたかる
理由が.....
結婚の申し出は
ハーフダン側から
なんですか?
そうらしい
だがワシら
グリーンランドの民は、
貧しい
ハーフダンの財力とは
つり合わんはすだ
彼らに
何の得が
ある?
ゲリーンラン
レイフの
農場
「親戚づきあいを
するにはココと
グリーンランドじゃ
ちと遠すぎるぞ
何スか
ねェ.....
でも
好都合じゃ
ないですか
ハーフダンの
農場
親戚なら
金も
借りやすい
チューラ
そのへんのこと
何か知らんか
まァ
それは
そうだが...
何!?
おい
チューラ
今アタシ
忙しいん
だけど!!
あァあもう
整えようと
すると
どんどん短く
なる...
こんな頭
どうしろって
いうのよ!
ただでさえ
こんな
暗い色なのに...
そうか
なァ.....
これは
これで
なかなか...
バカ
言いなさんな
まるっきり
男の頭よ!!
式の直前に
とんでもないこと
してくれたわね!!
破談になっても
おかしくないのよ!?
破談?
ホント!?
「ホント!?
じゃないわよ
目ェキラキラ
させて!
こんな
いい縁組み
ダメにして
たまるもん
ですか!
髪が伸びるまで
カツラを
かぶってなさい
お義姉さん
コレ金髪...
それしか
ないのよ
あなたね!
この縁組みを
ダメにした時は
覚悟なさいよ
絶対に!
人前で
取っちゃ
ダメよ!
はじめ!
その短髪に
くらべたら
色の違いなんて
小さなことよ
実家に帰って
もらいます
からね!
それだけはっ
お義姉さァん!!
私の実家
ホントに田舎
なんだもん
退屈で死ぬる!!
じゃーこれ以上
バカなこと
しなさんな!
困った
子ね.....
ウソ丸き
やめなさい
ウチみたいな
貧乏農場から
お金持ちの家へ
嫁ぎ直すのよ?
19にもなって
女が独り身って
わけにも
いかないじゃ
ないの...
一体なにが
不満なの?
......
腕のお手当て
終わりました
トルフィン様
ありがとう
ございます
外に控えて
おります
え?
外って...
ご用の際には
お呼びつけ
下さいませ
こんな寒空で
そんな.....
風邪ひきますよ
いいえ
私のような者
お話のお邪魔に
なります
火に
あたってて
下さい
...ご身分は
奴隷ですか?
はい
旦那様に
叱られます
私も
この秋まで
奴隷でした
大丈夫です
ハーフダンさんには
私から言って
おきますから
火に
あたってて
下さい
.....は
はい..
失礼!
皆さん
当主
ハーフダンが
呼んでいる
屋敷まで
ご案内します
ムスー
ガタタ
空気
悪っ!
え?
あァ...
大丈夫
大したこと
ないです...
エイナルお前
小粋な冗談とか
言えんのか?
腕の
具合は
どうだ
悪かった
な
いや
気にしないで
くれ
...そうだな
うん...
すまない...
あの状況じゃ
誰だって
誤解するさ
当家に
金を借りに
来たそうだな
そうだ
オレでなくても
あれは間違う
まぎらわしい
ことをする
ほうが悪い
なんだ
農場でも
買うのか
あァ
うん
それに
近い
西の果ての地
ヴィンランドを
開拓したい
そのための
資金提供者を
探してるんだ
ヴィンランド
だと.....!?
お前が
...!?
?
??
第13話終わり
2012話、繋がれたアジサ
なんでそんなことなんだから
なんですか?
ここまで
えっ
この出来の悪い
毛織物が
どうかしたのか
で?
ひどいもの
でしょう
誰が織ったと
思います?
あなた
今度
ウチの嫁になる
あのグズリーズ
ですよ
しかもこの反物に
半年もかかったって
いうのよ?
10やそこらの
子供より
遅いわ
才能が
ないのか
しつけが
悪いのか...
試しに
やらせてみれば
料理もヘタ
洗濯もへタ
上手かったのは
そうね......
羊の面倒
くらいかしら
それを
しつけ直すのが
姑の役目だ
アスレッド
あの子は嫁に
向いてません
私には
手に負えません
レイフの家に
年頃の独身女は
あれしかいねェ
考え直すなら
今のうち
ですよ?
機織りの腕なんざ
どうでもいい
大事なのは
どこと血族同盟を
結ぶかだ
あァら
じゃアナタが
私と結婚したのは
貧乏漁師と
血族同盟を結ぶ
ためなのね?
......!
ハーフダンさん
ハロルドを
連れてきました
下がれ
オレは
仕事が
ある
おう
まったく
.....
どう言っても
女の意見なんか
聞きやしないん
だから
本人の
気持ちも
考えないで
しょうがない
わね
男なんて!
女がいつも
将棋の駒みたいに
動くと思ったら
大間違いよ
借金の
返済期限は
とうに過ぎてる
だが
お前の家に
返済品の
用意はなく...
そのうえ
催促に行った
オレの手下に
斬りかかり
傷を負わせた
間違い
ねェな
ハイ
第三者の
立会人が
現場にいました
証人です
法に
適わねェな
弁解は
あるか
ハロルド
経営の危ない
農場を狙って
大金を貸し
.....
...フン!
これが噂に聞く
金貸しハーフダンの
手口か
返済に
行き詰まるのを
待って
土地ごと奪う
ろくな死に方
せんぞ
貴様.....!
期限も利子も
合意の上での
契約だろうが
返済できねェ
時には
土地を売るって
約束もな
オッ
オレは!!
貴様の
小作人になど
ならんぞ!!
自主独立は
アイスランド人の
誇りだ!!
誇りを失う
くらいなら
貴様と戦って...
グガ
枯木谷の
ボルを
覚えてるか
あの
誇り高い
男を.....
奴の羊に
病気がはやって
全滅した時
オレは奴に
融資を申し出た
だが
誇り高きボルは
オレから羊を
借りることを
拒んだ
ボルの一家は
その年の冬を
越せなかった
ガキも女房も
全員飢えて
誇りと一緒に
凍っていたぜ
テメェは
その誇りを担保に
オレから金を
借りただろうか
それでも
農場経営を
立て直せねェ
だったら
黙って
オレの鎖に
繋がれろ
客だ
部屋に
通せ
この件は
任せる
いつも
通りに
やれ
ハイ
!?
心配するな
ハロルド
ここにいるのは
みんなアンタと
同じだ
元は
食い詰めた
独立自営農民と
その倅だよ
だからわかるぜ
土地を失うって
怖いよな
オレも自分の
痩せた土地に
しがみついて
危うく
ボルの二の舞に
なるところ
だったんだ
ヴィンランドを
開拓...
か
それで?
規模と
人数は
ワシから
話そう
募集はまだだが
参加者はたぶん
100人を超えると
思っている
ほとんどが
グリーンランドの
住人達に
なるだろう
ヴィンランドの
発見以来
あの豊かな土地は
ワシら
グリーンランド人の
あこがれだ
本当に
豊かで
広い土地だ
ワシは
この目で
見た
ワシが見たのは
東岸の一部だが
海岸線は
どこまで南下しても
終わりがない
推測するに...
ヴィンランドは
島というより
大陸と呼ぶのに
相応しい大きさ
なんだろう
あの地なら
麦が育つ
もちろん
羊もな
麦か...
開拓が軌道に乗って
産物が輸出できる
ようになったら
出資者には格安で
卸すつもりだ
だが
グリーンランド人に
育て方を知ってる
奴がいるのか?
オレが
エイナルと
いいます
オレが
指導する
子供の頃から
イングランドで
麦作をして
暮らしてました
ついでに
言うなら
開墾作業は
オレとこの
トルフィンが
よく知ってる
少しの道具と
馬があれば
オレ達2人で
森ひとつを
畑にできます
必要なのは
100人が無補給で
1年暮らせる
生活道具と
家畜食料
そして
それらを積む
船です
軽く言って
くれるぜ
それだけの物資を
貸したら
返済を待たずに
オレは破産だ
むろん
全額とは
言わん
5分の1でも
いい
助けてもらえん
だろうか
失敗の
可能性は
開拓そのものが
コケたら
出資者への
返済はどうなる
なめるなよ
レイフ
オレが知らないと
思ったのか
ヴィンランド開拓は
数年前に一度
失敗している
先住民と
争いになった
そうだな
お前の弟
ソルヴァルドが
率いていた
開拓団の話だ
ソルヴァルド
自身も
ヴィンランドで
死んだ
本当か?
おっちゃん
なんだ
話して
ねェのか
フェアじゃ
ねェな
...言うのが
遅れたことは
謝る
ワシは参加して
いなかったので
詳しくは
知らんが...
たしかに
ワシらは一度
開拓に
失敗した
先住民との
最初の接触で
もう戦闘に
なったそうだ
ソルヴァルドは
攻撃的な男だった
先に弓を引いたのも
こちら側だ
だが
トルフィン
ワシは
お前が開拓団の
指導者なら
そんなことには
ならんと
思っている
お前が
指導者が
トールズの子
トルフィン
なら
借金の名義人も
お前ってことに
なるな
...
トルフィン以外の
諸君
退室願おう
ここから先は
名義人と
一対一で
交渉する
第10話終わり
朝10時間、繋がれたアジサン。
......
アジサシ...
こんな
季節に
.....
ずっと
飼ってるん
ですか?
最近
手に入れた
はぐれ鳥だ
シグルドの奴が
何を勘違いしたのか
オレが喜ぶと思って
捕まえてきた
食いたきやお前にやるぞ
食いたきゃ
お前に
やるぞ
欲しいと言った
覚えは
ねェんだがな
やせてて
うまくは
ねェだろうが
な
そうです
か?
あ
イヤ
食べたい
ワケじゃ
ないんですが
じゃあ外に
放してやっても
いいですか?
あれを
放したところで
長生きはしねェぞ
放せば
寒さと飢えに
苦しんで死ぬ
弱いんだよ
弱いから
南に渡れず
ここにいる
.....そう
なんですか?
鳥に
選ばせて
みましょうか
じゃあ
...
どう
生きるかを
フン
エサに
見向きも
しません
でしたね
小癪な
若造だ
なるほど
あの
トールズの
子だな
.....父とは
友達だったん
ですか?
友達?
どうやら
お前とも
冗談じゃねェ
ヤツとは全く
気が合わな
かったぜ
気が
合いそうに
ねェな
トルフィン
!?
あれっ!?
しまった
なんか...
嫌われてる?
トルフィン
お前の実家にや
今どれくらい
家畜がいる
え?
あ
さァ.....
わかりません
最近帰省した
ばかりなんで...
お前ン家の
全財産と
同じ額までなら
貸してやろう
お前の事業が
失敗した時は
お前の家族から
金を回収する
いや...
家族の財産は
私のものでは
ありません
そんな約束
できません
土地船
武具銀
なんでもいい
が.....
貸せるのは
担保の評価額
までだ
なら他に
何を
持ってる
......
........何も
持ってません
この命
だけです
......話に
ならねェな
すみません
命は
要らねェ
「誇り」を
差し出して
もらおうか
...ほこり?
デカい借金には
デカい担保が
必要だ
男ってのは
バカな生き物だ
命と誇りを
天秤にかけりゃ
たいてい
誇りが勝つ
オレァな
そういう
男達から
金と引き換えに
誇りを奪って
丸裸にするのが
楽しみで
金貸し
やってンのさ
.......
どう
すれば
いいん
ですか?
オレの靴に
口づけを
しろ
そうすりゃ
融資の件
考えてやっても
いいぜ
...
.....ん?
え?
あれ!?
それだけ
ですか?
あ〜〜〜~~~
ドキドキ
したァ
構えた感じで
おっしゃるから
手足の1〜2本くらい
持ってかれるのかと
思った...
あっハイ
もちろん!
やるのか
今
ここでだぞ
やります
やります!
右足ですか?
左足ですか?
両方?
やーよかった
喜ぶぞ
エイナルの奴
...
...
?
冗談だ
えェ!?
......!
すまん
交渉
ダメだった
そうかァ
担保かァ...
オレ達
スカンピン
だもんな...
これ
ちょっと
問題だな
どこ行っても
ここと同じこと
言われたら
打つ手ねェぞ
しっかしお前
よくやるなァ
靴にキスとか
馬グソ食えとか
言われても
言うとおり
食うんか?
食うさ
安い
もんだ
...あっそ
...あっそ
ご自由に、
ご自由に。
ところで
レイフさん
は?
あァ
船大工の
トコだ
昼間シグルドに
壊された
船の右舷の
修理のことで
奴らに出資して
取り込むよりも
潰すほうを
選んだのですね
父上
では
トルフィンの
よそでの
資金調達活動も
妨害します
レイフ殿を
こちら側に
取り戻さねば
王が
ガラあき
だぞ
えっ
あ
放っとけ
レイフの家にや
ヴィンランドへの
航路を知ってる奴が
他にもいる
レイフの農場さえ
押さえときや
問題ねェ
フン...
マジで命以外
何も持って
いやがらねェ
?
親子そろって
いまいましい
奴らだぜ
ほぉ...
イッカクの
角が
24本か
なんだ
ちゃんと
借りられた
じゃないか
イヤそれは
借りたんじゃ
ないよ
くれたんだ
ハーフダン
さんが
体の結婚式に
出席しろ
金は貸せねェが
祝いの礼としてなら
少々物を
くれてやろう
イッカクって
どういう獣?
シカとか?
クジラの
親戚みたいな
やつ
って
言ってた
すまない
おっちゃん
ここでの
収穫は
コレだけだ
ふゥん
このへんじゃ
珍しくない
工芸品なんかの
材料だよ
そういう
ことか...
ハーフダンめ
イッカクの
角は
金になる
だがその
金への換え方が
むずかしい
トルフィン
これは
ハーフダンからの
挑戦状だぞ
奴は
試してるのさ
お前の
ヴィンランドへの
熱意が
どれほどの
ものなのかを
な.....
第10話終わり
第106話繋がれたアジサンの
小さな
入り江に
生まれて
父さんと
母さんと
兄弟たちと
羊と家
「世界」といえば
それで全部と
思ってた
でも
ときどき
「世界」の
外から
船が来る
頼まれてた
ものは
これで
全部かな
いやァ
助かるよ
レイフさん
ゆっくり
していって
くれ
戦のほうは
どうなっとる
かね?
船はいつも
珍しい物を
持ってくる
ハチミツの
ビンだ!
やったっ
ああ
イングランドが
また退去料を
払ったそうだ
レイフの
おじさん
どっから
来るの?
デンマークは今
早気ひどぞ
ん?
これが
グリーンランドで
グズリーズの
家はそこ
ワシの家は
ここだ
船の足で
1日かかる
じゃハチミツは
そこで
作ってるんだ
いや違う
ハチミツは
アイスランドで
手に入れた
アイスランド
は.....
このへん
かな
作ってるのは
また別だ
ノルウェーと
いってな
もっと
東だ
ワインは
どこの?
ワインは
ドイツ
うーん
あのへん
かな
剣は
フランス産
ナベは
たしか
イングランド
弓矢は...
うーん
どこだった
かな
レイフさんが
描いた
「世界」は
小さな
砂浜には
おさまら
なかった
このへんが
キエフと
いってな...
ウチから
東ばかり
だね
ぼくらの
グリーンランドは
西のはじっこ?
よくぞ
きぃてくれた
いや
あるぞ
ヴィンランド
だ
もっと
西にも
土地が
その日は一日
レイフさんの描いた
「世界」を
見て過ごした
ドキドキ
した
「世界」
「世界」は
広い
のに
痛ってェ
!!?
平手一発で
許してあげる
のよ
私の寛容さに
感謝なさい
おやめ
ハトルゲルド
お館様の
決めたことよ
わかって
ますわ
お母様
これ一発
だけです
なんだァ
イキナリ
こんにゃろォ
許すとか
なんとか
つーか誰だよお前!
つーか
誰だよ
お前!
品のない
言葉遣いね
私はね
あなたさえ
来なければ
シグルド様の
正式な妻に
なるはずだった
者よ
......
はァ?
ハーフダン様の
決めたことだから
仕方なく
許可します
あさっての
花嫁の席に
座ることを
......頼んで
ねーよ
あなたに
会うべきか
ためらって
いたけど
やっぱり
会ってみて
よかったわ
グズリーズ
その
髪...
まさか
カツラ
とはね!
ふぁっさー
確信
したわ
女として
あなたには
何ひとつ
負けてないって
ことを
容姿でも
育ちでも
......?
だいたい何よ
スポンなんか
はいちゃって
その髪といい
男だか女だか
わかりゃしない
勝負は
これからよ
シグルド様は
渡さないわ
グズリーズ!
ごめんなさいね
グズリーズ
彼女は息子の
2番目の妻って
ことね
おめか
はァ...
まァ.....
要するに
息子とは
幼なじみ
でね.....
気持ちを
察して
あげてね
まァ...
あれで気立ての
いいところも
あるから
知らんわ
すっげー
どーでも
いい...
「世界」は
広いのに
なんなんだ
私の
この状況...
...
明日いっぱい
かなるに
ユニコーンという
生き物が
いるそうな
ギリシアの
言い伝えだ
姿は
角の生えた
白馬で
人に馴れんと
聞く
その角には
毒を消し去り
病を治す力が
あると
いうことだ
...
ん?
角って...
え?
つまり...
うむ
その
イッカクの角は
ギリシアの地
では
万能薬
ユニコーンの
角として
高値で取り引き
されとる
え?
インチキ?
さァな
......!
とにかく
ギリシアでは
その角は
高級品なんだ
効き目
あるか
どーかは
しらん
そこまで運べば
あの本数だ
ひと財産になるぞ
ひと財産で
どのくらい
スか?
うむ
買い手との
交渉次第という
部分もあるしな
運ぶ手間賃で
足が出たり
したら...
だがワシが
商売仲間から
聞いた話では
うまくすれば
同じ重さの
黄金と
交換できる
そうだ
.......
ッうごく
うおおーお
まっ
まぶしい
行こう
レイフさん!!
ギリシアへ!!
若者はすぐ
短絡的な
結論を出す
遠いぞ
ギリシアは
それこそ
ヴィンランドより
遠いかもしれん
黒海
ロシア
イングランド
北海
はるか東方
北海を越え
バルト海を越え
ロシアの地をも
縦断しなければ
ギリシアの都
ミクラガルドには
たどり着けん
大画洋
ワシも行った
ことがない
世界の果てへの
旅だ
どのくらい
かかる?
わからん
片道1年は
かかると
覚悟しといた
ほうがいい
........
道のりじゃ
ないだろうね
海には海賊
野には獣
生きて
帰れる
保証はない
......
なるほど...
......
ヤッベーな
これ...
親父の
あの顔.....
「挑戦状
か.....
警告しといて
自分は行く気
まんまんだよ
あの歳で
根っから
冒険好き
なんだよな
この人...
やるぜ
オレは
うへ~~
疲れた
ただい
...
ま...
ハーフダンは
相当な金持ちだし
レイフさんとの
縁もある
それでも
金を貸して
もらえなかった
やろう
兄弟
この調子じゃ
他の金持ちの所を
あたってみても
望みは薄いと思う。
無茶は
覚悟の上で
始めたことだ
おっちゃん
......
ワシの
意思確認が
必要か?
ワシの経験と
ワシの船がなけりゃ
始まらんだろう
この冒険は
オレを
置いてくなんて
言わないで
しょうね親父
オレも行きますよ
どーせ止めても
ムダなんでしょ
東か...
ヴィンランドの
反対方向
だな...
でもそれが
かえって
近道かも
しれない
行こう
東方
ギリシアへ
よし
決まった
な!
いくつに
なっても
冒険は
ワクワク
するなァ!
でも
おまえらった
大金を持って帰ってハーフダンの奴をギャフンと言わせてやろうや!
大金を
持って帰って
ハーフダンの奴を
ギャフンと言わせて
やろうや!
トルフィンと
エイナル
2人の
冒険商人の
誕生を祝して!
カンパ
.......
イ.....
い
いたのか
グズリーズ
楽しそう
だね
連れては
行けんぞ!
あイヤ
この乾杯は
その.....
あさって
嫁入りの
娘なんぞ!
ギリシアって
トコ
行くんだね
第一
危険な
旅だ!
楽しそう
だねって
言っただけ
じゃん
疲れた
から
寝るわ
密航に
気をつけろ
あいつに
今日は
疲れた
この上
「女は船乗りに
なれん!ことか
言われんのは
ゴメンだわ
あーあ
「世界は広い」
なんて
知らなきゃ
よかった
第10話終わり
2017年は、繋がれたアジサン?
あさって
出発!?
ギリシア
へ!?
なんてこった
父っつァんが
ボケた...
ボケとらん
わい!
うむ
グリーンランド
には帰らん
皆によろしく
伝えてくれ
今農場に帰れば
流氷に閉じ込められる
かもしれん
そうなると船出が
半年は遅れる
グズリーズの
式を見届けたら
出発するよ
ギギリシアの
どこへ...
ミクラ
ガルド
ビザンチン
帝国の
都だ
お前達も
荷を移すのを
手伝え
ワシの船から
チューラ達の
乗ってきた船へ
そしたらお前達は
チューラの船で
グリーンランドへ
帰れ
連れてくのは
ギョロだけだ
...無茶だ
オレは反対だ
年齢を考えろ
父っつァん!
死にに
行くような
もんだぞ!
ヴィンランド開拓は
ワシら
グリーンランドの民の
悲願だ
皆を貧しさから
救えるのなら
この老骨の命を
なぜ惜しむかよ
冒険が
好きなだけ
でしょ?
......嫌いじゃ
ないけども
ドコ
つけたって
いいじゃん
それでも
あの
トルフィンと
再会
しなかったら...
こんな無茶を
しようとは
思わなかった
だろうな
よい
若者だ
よいしょっと
トールズの心を
受け継いでいる
あいつなら
ヴィンランドの
原住民たちとも
仲良くやれる
だろう
ワシは
あいつに
賭けてみたい
ああいう
若者達の
役に立ちたい
のだ
......なら
オレも行く
慣れた船乗りが
ギョロと
父っつァんだけじゃ
少なすぎる
いや
それは
いかん
お前まで
一緒に来たら
物資輸送や
交易などを担う者が
いなくなってしまう
モルズお前に
グリーンランドを
任せたいのだ
父っつァん
...
心配だ...
父っつァん...
泣くな
今生の別れじゃ
あるまいし
2年の内に
必ず帰る
留守を頼んだぞ
...
どうした?
そうか...
申し訳
な...
うおォ
おっ!?
ギリシア
行きを
伝えたのさ
...
モルズさん達
でも
留守番なのか
......
グズリーズ!!
お前また
そんなトコに...
あーいい
聞きあきた
「お前は
嫁入り前
「女は
船乗りに
なれない」
「密航
するだけ
ムダ」
わかってるよ
みんなそれぞれ
与えられた役割が
あるってこと
ぐらい...
お
おォ!
わかって
くれるか
いや!今
ウソ言った
私!
頭でわかっても
体はわかって
ないんだな
コレがーー!!
いっぺん!
いっぺん私を
試してよ!
船乗りとしての
素質あるか
どうかを!
じゃなきゃ
納得
いかねー!
船で使う
ロープだ
最低限それを
持ち上げられ
なければ
船乗りとして
役に立たん
あれは
ムリですよ
親父
海水が染みて
重くなってる
操船は
力仕事だ
うし!
かわいそうだが
あいつも
それを知れば
潔く諦めて...
男の
オレでも
ひと苦労だ
知っとる
あれ
レイフ
さん!!
おおう
どーよ
コレ!!
お
おう...
.....私
素質
あるね?
ん.....
......む
ヤバい...
これで
私が...
男だったら
レイフ
さん
.....!
文句なし
だよね?
うむ...
男だったら
船乗りに
なれただろう
お邪魔
しました
それが
聞けて
よかったよ
行っちゃった
なんか
こう...
いいんだ
これで!
やっと
わかって
もらえた
すんなり
引き下がられると
ちょっと
かわいそうに
なるね?
......
シグルド
父祖の御霊宿る
この剣の前にて
結婚の誓いを
立てよ
は!
私シグルドは
妻グズリーズを
敬い両氏族の
繁栄のため...
...
えー
繁栄の
ため...
全力を
尽くし...
まァ
わかってた
けどね
両氏族の
繁栄のため
えーと
はんえぃ
のー
みんなそれぞれ
与えられた
役割がある
船に乗るのは
私の役割じゃ
ない
素質
あろうが
なかろうか
あはは
シグやーん
すめでと・
自分の役割を
果たす以外に
生き方はない
ただ
ちょっと
すんなり
言うこときくのが
シャクだった
だけさ
じゃあ
グズリーズ
そろそろ
部屋へ
準備が
あるでしょ
この後の!
大事な
お役目よ!
お!
新婦
退場だ
部屋?
みんなもう
シグやんに
飲ますな!
あー.....
お役目
あーそうか
この後が!
この後が
あるから
な!
いやいや
シグやん
フン
うるせェ
いらねェ気
まわすんじゃ
ねェ!
・ドンドン
持ってこい
このヤロウ
もう
やめとけ
シグやん
なにさ
よし!
ファイトだ
シグやん
失せろ!
......
またそんな
男みたいな服を
着てるのか
晴れ着は
嫌いか
.....これが
いちばん
楽だし
あったかい
し
ずっと
浮かない顔を
しているな
まァ
諦めろ
故郷に
惚れた男でも
いるのか?
別に...
結婚てのは
氏族同士の
結びつきのための
ものだ
......ウチみたいな
貧乏農場と
親戚になって
あなたの
氏族に
何か得が
あるの?
なけりゃ
結婚なんか
しねェさ
レイフ殿の農場は
ヴィンランドとの
交通に欠かせない
中継基地になる
父上は
ヴィンランドの
資源を開発する
おつもりだ
と言っても
国を作るなんてェ
元手のかかることは
あの人はしねェ
ヴィンランドにや
この島と違って
くさるほど木が
生えてるそうだ
そいつを伐採して
ここまで運べば
高値でさばける
それなら
現地の森に
夏の間だけ使う
木こり小屋を
建てるだけでいい
今まで建材は
ノルウェーからの
輸入に頼ってきたが、
独自のルートを
開拓できれば...
全然頭に
入ってこない
何話してン
だろう
この人...
何話してンだろうこの人...
こんな顔して
意外と喋るん
...
だなー
つまり
だ
両家の関係が
良好であることが
互いの利益に
つながるんだ
わかる
な?
アカン
さっぱり
わからな
かった
まァ
いいや
そういえば
初めては
痛いって
ホントかな
役割を
果たす
だけだ
前のダンナさん
何もしないうちに
ヴィンランドに
行って
死んじゃったしな
あんまり
痛くないと
いいなァ...
痛ッ
え?
あっ...
.....れ?
ゴメ...
グァ
クソッ!!
なんだ
こりゃア!!
う...
く...
この
アマぁ.....
どういう
つもりだ
......
ホわ
ホカ
ジョジョショー
シグやん
うまく
やってる
かなー
ハハハ
のぞいて
みっか?
あれ?
今の...
クソッ
追え!!
お前ら!!
グズリーズが
逃げたぞ!!
ヴィンランド・サガに終わり、
トルフィンの生まれ育った村
トルフィンは6歳までこの村で暮ら
し、その後戦場にご出発した
TNLANDSAGAINA
ルフィンの
航路
ルウェー海
北
海
レドの西にはグリ
ブラッタリーにしイフ達の村
アイスラントの西にはグリーンランドがあり、その南端のブラックルーにしイフ達のお
がある。気候の厳しいこの村
からグズリーズは嫁入りのた
めアイスランドへやってきた
一フダンの農場
トルフィンの村から山を
挟んだところにある農
場。ハーフダンは、幼い
頃のトルフィンやトール
ズに会っている
ええっと、そうですか...
ロシア(ルス)
デンマーク
ケティル龍場
ドヴィナリ
ミクラガルド
つ〈現イスタンプ〉ル
...
ビヅザンチン帝国
フランス
エーザ海
セ中海
さいはての砂漠
つい
そういうことですか
グリーンランド
ブラッタルー
(レイフの農場)
エヴィンランド
アイスランド
START
ハンラダン農場
トルフィンの村
ノルウェー海と
北海
した
すcぜギリシア
クン!
ンラ
大西洋
トピオでこそ
添取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、
コミックス発売当時のまま掲載しています。
ヴィンランド・サガ(3)
著
者
発行者
発行所
2014年11月1日発行(O1)
清水保雅
幸村誠
©MAKOTOYUKINURA204
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東京都文京区音羽2122と