怒りの話は、繋がれたアジサン○ ビャルニの土地の買収に成功しました ご命令どおり立会人のもと公正な契約内容での握手です 本当に違法なことは何も! アジサシは夏の鳥ですこの季節にはいないのでは あのアジサシが自分の無力を悟って 鳥が...お好きでしたか 飼ってやらねェこともねェがな オレの鎖にすすんで繋がれるってンなら シグルドよビャルニの土地はお前に任せる その髪とヒゲ!顔の傷! だからァ気づかなかったのは私が悪いんじゃないのよ まー人相悪くなっちゃってこの子は いいよォ散髪なんて... ヒゲならたまに切ってるし: 伸びたら切るってンじゃダメなの!整える! 女の子は男のそーゆーとこ見てンのよキチンとしな! てゆーかアンタヒゲ似合ってないよね ヤだよいい歳してヒゲのない男なんてみっともねェ アンタ達これからどうすんの アンタおムコに行きなよ 一漁師の跡継ぎがおらん」ってよくボヤいてる なーにスッ頓狂な声出してンのよ アンタとっくに身を固めてもいい歳よ?トルフィン 考えもしなかった... そうかそれで急に散髪なんか... ところで姉上いい歳ってオレいくつ? 母上を安心させてやれって話をしてンの! 今までどう暮らしてたかまだ聞いてないけど これからはしっかり根を張って生きなさい 漁師かそんな生き方もいいかもしれないな 今夜みんながそろったら話すよ オレは行かなくちゃならない アンタに考えがあるんなら早めにそう言いなさいよ 昨日の夜話そうと思ってたんだよ 昨日の夜話そうと思ってたんだよ それが姉上にブン殴られて気づいたら今朝だった 頭の形って変わらないのね アンタが確かにトルフィンだっていう証拠をやっと見つけたわ ひっヒゲ剃られてやんのハハハバハハ なんだオイ品がよくなったなァトルフィン ぼっちゃんメリリだ「ぎっちゃんとかり 剃らないでくれって言ったのに ウトウトしてる間にやられた... いやいいんじゃないか? なぐさめはやめてくれエイナル 全然強そうに見えないぜ?その顔なら 確かに人相は良くなった あーもー頭もすんだコレ ケティルの農場を発つまでの経験を 要所のみをかいつまんで話したが オレが殺してしまった人達 彼らにもこんなあたたかい家庭があったのかもしれない 絶望の中で死んでいった奴隷達 トールズの子トルフィン この世界から逃げ出したいと思っている人はたくさんいます 私とトールズも戦士の国ヨムスボルグから逃げてこの島へ来ました 人々が戦争や奴隷制から逃げて 水平線のかなたまで逃げ切ったその先で あなたは平和の国を作って待ちその人々を迎えるのです しかし...うーむ... ヴィンランドに国を作るか... 生半可なことじゃないぞこれは... そりゃアどっさりと必要だろう うん誰かに借りなきやならない アイスランドに帰ってきたのは出資者を探すためでもあるんだ このへんでそんな羽振りのいい奴なんてハーフダンくらいしか... ハーフダンか!なるほど やめとけってマジで!怖いもん知らずだな! 鉄鎖〟のハーフダンに関わるな!ありゃ悪党だ 金借りるどころか逆に尻の毛まで抜かれるぞ! まーたおまえかチビスケ! 観念しろコラ!!逃げてもイミないだろ! コラ!危ないやめなさい レイフさんのウソつき! 外国に連れてってくれるって約束したのに!! グズリーズ!ワシは一お前が大きくなったら」って言っただろ 約束したの?レイフさん こどもだとおもってーッ 今じゃなきゃイミねー! レイフさんもいけないぜ 村々で乞われるままに外国の様子やヴィンランドのことを話すだろう あんまり子供の冒険心を刺激するなよ ワシが悪いんかい... 女の子は大きくなったらおヨメにいかされて家の中にとじこめられンだ 「船にのるのは男のしごと 「いちにんまえの女は家をまもるのがしごと」だって 家を守るのは立派な仕事だ何が悪いんだ 男が船で女が家ってのがナットクいかないの! だれがきめたの?なんでダメなの? かわいそうだが耳を貸すな父っつァん ああいう子はなんて言っても納得しないよ 大きくなれば気持ちも変わるだろ よーしみんな!面倒ですまんがグリーンランドに引き返すぞ グズリーズを親元に戻さにゃならん そんなことしたらこのロープかみ切ってやるゥ!! やれるもんならやってみれ 目標の船着き場まで... やっぱり暗くなるのを待てばよかったかな さっきそこにボロッちいタルがなかったか? 暗くなる前に見つけられなけりゃテメェら全員魚のエサだ!! ハーフダンの農場船着き場 桟橋がところどころ凍ってるぞ気をつけて すごいな船がたくさんだ これみんなハーフダンの持ち船なのかな? だとしたらすごい金持ちだ 残念ながらそういうわけじゃないらしいぞ ハーフダンのせがれが結婚するんだそうだ あれらは結婚式の来賓の船だな あー...そうねたしかに でも景気は悪くないってことかな 結婚式ってどうなんだろ? タイミングと金を借りるしちゃ 贈り物用意しないとだなァ ハーフダンて怖い人だって聞いたけど村のフンイキは悪くないな うんまァ悪いウワサもいいウワサもある男だ 経営に行きづまった近隣の農場を買い叩いとる 力ずくで奪うわけじゃないんだか... そうやって小作化した農場の人々をちゃんと食わせてる ハーフダンの手下になったほうが暮らしが楽だと言う者もおる 歩いてンだよさっきから ここまで順調にきたからつい動きすぎちゃった 見逃してくれお兄さん!気のせいです気のせい! エイリークの子レイフ!!よくも私を置いてけぼりにしたな!! アンタのせいだどーしてくれンだ タルに知り合いはおらん おかげで私すげー大ピンチになっちゃったじゃないかー グズリーズ!なんでお前こんなトコに... 私が聞きたいよそんなもん! とにかく今追われてンの悪いヤツに 悪いヤツってなんだ追われてる理由を言え いいからいったん乗してヨ わかった船で話すから船で ダメだお前を一度でも船に乗せると降ろすのにえらい難儀するからな なんでそんなに義妹につめたいワケ!? もとはといえばアンタが悪いんだレイフさん! だから!ちゃんと説明せいっちゅーに! 今度の航海には連れてってやるって言ったじゃんかよ! お前がしつこいからだ! 大体レイフさん「大きくなったら」ってゆー約束も守ってない! そーゆー大人のいいかげんな発言がいたいけな少女の心をどんだけ傷つけるかわかってンの!? そーでも言わなけりゃまた密航するつもりだったろ! お前がもうその大人なんだ少しは落ちついて女らしくしたらどうなんだ! お前が納得しようとしまいと関係ない! なんかつうとソレだよ私がソレを納得しないの知ってるでしょ 船に乗るのは男!家を守るのは女! そして!お前は女だグズリーズ! 仲裁に入ったほうがいいかなコレ おとなしくこっちに.. こんな髪の短い女いないでしょ 今の絶対船に乗せる流れだったでしょーが!! どちらですかどちらですか うわ!!大丈夫かお前!? レイフさん意識ないよこの子 おいお話。繋がれたアジサン 船に乗せるんですか?レイフさん 仕方なかろう桟橋に寝かせとくわけにもいかん しかし...どうしてこのグズリーズがハーフダンの農場にいるのか... ハタから見たらまんま人さらいだよね どーでもいいけどさァこの絵ヅラ... こォの人さらいどもォ!! もっと下がれあぶねェぞ “鉄鎖”のハーフダンの縄張りで白昼堂々... 見上げた度胸だなテメェら みんなマストの後ろまで下がれ!! 何が誤解だこのクソ外道!! ならグズリーズのあの髪はどう説明する!!あァ!? 何のつもりだ女の髪切って楽しいか!? くそっ!!コイツ避けやがるっ シグやんの鎖を止めたぞ!! 髪はあの娘が自分で切ったんだ そんな女がいるかボケ!! 人さらいじゃないぞ!ワシはグズリーズの義兄だ! さっき彼女はそこで転んで頭を打って... 義兄だァ!?ジジィじゃねーかよテメー!!! すまんがんばれトルフィン! マシなウソをつく気もねえってのか人さらいども! そのボロ布がオレの鉄鎖剣に何発耐えるか見物だぜ よせエイナル下がってろ! 誤解だつってンだろ話聞けよ!! 父上!お退がり下さい! ハーフダン!お前の息子か!? なんとかしてくれ人さらいに間違われとるんだ! シグルドあちらのジジィが幸運者レイフ・エイリクソン殿だ グズリーズの義兄にあたるお方だと前に教えただろう わーやっちゃったシグやん なんだチューラお前まで とっととその鎖をひっこめろ なんでお前達がここにいる 兄さんこそどこでグズリーズの結婚の話を聞いたのよ? 結婚!?グズリーズが!? そーよォとってもいいお話! こちらのハーフダン様のご子息シグルド様に嫁ぐのよ! そういうことだあんたの留守中に決めちまってすまねェなレイフ だがあんたは一度船に乗るといつ帰るのかわからんヤツだからな 弟は死んだグズリーズは未亡人だ いや...こんな言い方もなんだが え?弟さんのヨメさんじゃないの?あの娘... 元気がいい分には問題ねェ いいのかあいつで?ハーフダンよ 幼い頃あなたと会ったことがあります 今ヨームの戦鬼〟のトールズか? てめェら客人方をご案内しろ その後でオレの屋敷に来いトルフィン オレの縄張りはバカには継がせねェぞ ガッツだシグやん失敗は誰にでもある! あとシグやんて言うな!! ところでグズリーズはどこ? 婚礼作法のおけいこ中に逃げだしたのよ イヤそのグズリーズは... ファンのファッションの 結婚の申し出はハーフダン側からなんですか? だがワシらグリーンランドの民は、貧しいハーフダンの財力とはつり合わんはすだ 「親戚づきあいをするにはココとグリーンランドじゃちと遠すぎるぞ でも好都合じゃないですか 親戚なら金も借りやすい チューラそのへんのこと何か知らんか まァそれはそうだが... 今アタシ忙しいんだけど!! あァあもう整えようとするとどんどん短くなる... こんな頭どうしろっていうのよ! ただでさえこんな暗い色なのに... これはこれでなかなか... バカ言いなさんなまるっきり男の頭よ!! 式の直前にとんでもないことしてくれたわね!!破談になってもおかしくないのよ!? 「ホント!?じゃないわよ目ェキラキラさせて! こんないい縁組みダメにしてたまるもんですか! 髪が伸びるまでカツラをかぶってなさい お義姉さんコレ金髪... あなたね!この縁組みをダメにした時は覚悟なさいよ 絶対に!人前で取っちゃダメよ! その短髪にくらべたら色の違いなんて小さなことよ 実家に帰ってもらいますからね! それだけはっお義姉さァん!! 私の実家ホントに田舎なんだもん退屈で死ぬる!! じゃーこれ以上バカなことしなさんな! ウチみたいな貧乏農場からお金持ちの家へ嫁ぎ直すのよ? 腕のお手当て終わりましたトルフィン様 ご用の際にはお呼びつけ下さいませ いいえ私のような者お話のお邪魔になります ...ご身分は奴隷ですか? 私もこの秋まで奴隷でした 大丈夫ですハーフダンさんには私から言っておきますから 当主ハーフダンが呼んでいる屋敷までご案内します 大丈夫大したことないです... エイナルお前小粋な冗談とか言えんのか? うん...すまない... あの状況じゃ誰だって誤解するさ 当家に金を借りに来たそうだな そうだオレでなくてもあれは間違う まぎらわしいことをするほうが悪い なんだ農場でも買うのか 西の果ての地ヴィンランドを開拓したい そのための資金提供者を探してるんだ なんでそんなことなんだからなんですか? この出来の悪い毛織物がどうかしたのか 誰が織ったと思います?あなた 今度ウチの嫁になるあのグズリーズですよ しかもこの反物に半年もかかったっていうのよ? 才能がないのかしつけが悪いのか... 試しにやらせてみれば料理もヘタ洗濯もへタ それをしつけ直すのが姑の役目だアスレッド あの子は嫁に向いてません私には手に負えません レイフの家に年頃の独身女はあれしかいねェ 考え直すなら今のうちですよ? 機織りの腕なんざどうでもいい大事なのはどこと血族同盟を結ぶかだ じゃアナタが私と結婚したのは貧乏漁師と血族同盟を結ぶためなのね? ハーフダンさんハロルドを連れてきました どう言っても女の意見なんか聞きやしないんだから 本人の気持ちも考えないで しょうがないわね男なんて! 女がいつも将棋の駒みたいに動くと思ったら大間違いよ 借金の返済期限はとうに過ぎてる だがお前の家に返済品の用意はなく... そのうえ催促に行ったオレの手下に斬りかかり傷を負わせた 第三者の立会人が現場にいました証人です 経営の危ない農場を狙って大金を貸し これが噂に聞く金貸しハーフダンの手口か 返済に行き詰まるのを待って土地ごと奪う 期限も利子も合意の上での契約だろうが 返済できねェ時には土地を売るって約束もな オレは!!貴様の小作人になどならんぞ!! 自主独立はアイスランド人の誇りだ!! 誇りを失うくらいなら貴様と戦って... 枯木谷のボルを覚えてるか 奴の羊に病気がはやって全滅した時オレは奴に融資を申し出た だが誇り高きボルはオレから羊を借りることを拒んだ ボルの一家はその年の冬を越せなかった ガキも女房も全員飢えて誇りと一緒に凍っていたぜ テメェはその誇りを担保にオレから金を借りただろうか それでも農場経営を立て直せねェ だったら黙ってオレの鎖に繋がれろ ここにいるのはみんなアンタと同じだ 元は食い詰めた独立自営農民とその倅だよ だからわかるぜ土地を失うって怖いよな オレも自分の痩せた土地にしがみついて 危うくボルの二の舞になるところだったんだ ヴィンランドを開拓... ほとんどがグリーンランドの住人達になるだろう ヴィンランドの発見以来あの豊かな土地はワシらグリーンランド人のあこがれだ 本当に豊かで広い土地だ ワシが見たのは東岸の一部だが海岸線はどこまで南下しても終わりがない 推測するに...ヴィンランドは島というより大陸と呼ぶのに相応しい大きさなんだろう 開拓が軌道に乗って産物が輸出できるようになったら出資者には格安で卸すつもりだ だがグリーンランド人に育て方を知ってる奴がいるのか? エイナルといいますオレが指導する 子供の頃からイングランドで麦作をして暮らしてました 開墾作業はオレとこのトルフィンがよく知ってる そしてそれらを積む船です それだけの物資を貸したら返済を待たずにオレは破産だ 開拓そのものがコケたら出資者への返済はどうなる なめるなよレイフオレが知らないと思ったのか ヴィンランド開拓は数年前に一度失敗している 先住民と争いになったそうだな お前の弟ソルヴァルドが率いていた開拓団の話だ ソルヴァルド自身もヴィンランドで死んだ ...言うのが遅れたことは謝る ワシは参加していなかったので詳しくは知らんが... たしかにワシらは一度開拓に失敗した 先住民との最初の接触でもう戦闘になったそうだ ソルヴァルドは攻撃的な男だった先に弓を引いたのもこちら側だ お前が開拓団の指導者ならそんなことにはならんと思っている トールズの子トルフィン なら借金の名義人もお前ってことになるな トルフィン以外の諸君退室願おう ここから先は名義人と一対一で交渉する ずっと飼ってるんですか? シグルドの奴が何を勘違いしたのかオレが喜ぶと思って捕まえてきた 食いたきやお前にやるぞ 食いたきゃお前にやるぞ 欲しいと言った覚えはねェんだがな やせててうまくはねェだろうがな 食べたいワケじゃないんですが じゃあ外に放してやってもいいですか? あれを放したところで長生きはしねェぞ 放せば寒さと飢えに苦しんで死ぬ 弱いんだよ弱いから南に渡れずここにいる 鳥に選ばせてみましょうか エサに見向きもしませんでしたね なるほどあのトールズの子だな 冗談じゃねェヤツとは全く気が合わなかったぜ 気が合いそうにねェなトルフィン なんか...嫌われてる? お前の実家にや今どれくらい家畜がいる お前ン家の全財産と同じ額までなら貸してやろう お前の事業が失敗した時はお前の家族から金を回収する いや...家族の財産は私のものではありません 貸せるのは担保の評価額までだ 「誇り」を差し出してもらおうか デカい借金にはデカい担保が必要だ 男ってのはバカな生き物だ 命と誇りを天秤にかけりゃたいてい誇りが勝つ オレァなそういう男達から 金と引き換えに誇りを奪って丸裸にするのが楽しみで オレの靴に口づけをしろ あ〜〜〜~~~ドキドキしたァ 右足ですか?左足ですか? やーよかった喜ぶぞエイナルの奴 そうかァ担保かァ... オレ達スカンピンだもんな... どこ行ってもここと同じこと言われたら打つ手ねェぞ しっかしお前よくやるなァ靴にキスとか 馬グソ食えとか言われても言うとおり食うんか? ところでレイフさんは? 昼間シグルドに壊された船の右舷の修理のことで 奴らに出資して取り込むよりも 潰すほうを選んだのですね父上 ではトルフィンのよそでの資金調達活動も妨害します レイフ殿をこちら側に取り戻さねば レイフの家にやヴィンランドへの航路を知ってる奴が他にもいる レイフの農場さえ押さえときや問題ねェ マジで命以外何も持っていやがらねェ 親子そろっていまいましい奴らだぜ なんだちゃんと借りられたじゃないか イヤそれは借りたんじゃないよ くれたんだハーフダンさんが 金は貸せねェが祝いの礼としてなら少々物をくれてやろう イッカクってどういう獣?シカとか? クジラの親戚みたいなやつ ここでの収穫はコレだけだ このへんじゃ珍しくない工芸品なんかの材料だよ そういうことか...ハーフダンめ イッカクの角は金になる だがその金への換え方がむずかしい トルフィンこれはハーフダンからの挑戦状だぞ 小さな入り江に生まれて 父さんと母さんと兄弟たちと羊と家 「世界」といえばそれで全部と思ってた 「世界」の外から船が来る 頼まれてたものはこれで全部かな いやァ助かるよレイフさん ゆっくりしていってくれ 戦のほうはどうなっとるかね? 船はいつも珍しい物を持ってくる ああイングランドがまた退去料を払ったそうだ レイフのおじさんどっから来るの? デンマークは今早気ひどぞ これがグリーンランドでグズリーズの家はそこ じゃハチミツはそこで作ってるんだ いや違うハチミツはアイスランドで手に入れた 作ってるのはまた別だノルウェーといってな ナベはたしかイングランド 弓矢は...うーんどこだったかな レイフさんが描いた「世界」は 小さな砂浜にはおさまらなかった このへんがキエフといってな... ぼくらのグリーンランドは西のはじっこ? その日は一日レイフさんの描いた「世界」を見て過ごした 平手一発で許してあげるのよ 私の寛容さに感謝なさい おやめハトルゲルドお館様の決めたことよ なんだァイキナリこんにゃろォ 私はねあなたさえ来なければ シグルド様の正式な妻になるはずだった者よ ハーフダン様の決めたことだから仕方なく許可します あさっての花嫁の席に座ることを あなたに会うべきかためらっていたけど やっぱり会ってみてよかったわグズリーズ 女としてあなたには何ひとつ負けてないってことを だいたい何よスポンなんかはいちゃって その髪といい男だか女だかわかりゃしない シグルド様は渡さないわ ごめんなさいねグズリーズ 気持ちを察してあげてね まァ...あれで気立てのいいところもあるから すっげーどーでもいい... なんなんだ私のこの状況... ユニコーンという生き物がいるそうな 姿は角の生えた白馬で人に馴れんと聞く その角には毒を消し去り病を治す力があるということだ うむそのイッカクの角はギリシアの地では 万能薬ユニコーンの角として高値で取り引きされとる とにかくギリシアではその角は高級品なんだ 効き目あるかどーかはしらん そこまで運べばあの本数だひと財産になるぞ ひと財産でどのくらいスか? うむ買い手との交渉次第という部分もあるしな 運ぶ手間賃で足が出たりしたら... だがワシが商売仲間から聞いた話では うまくすれば同じ重さの黄金と交換できるそうだ 行こうレイフさん!!ギリシアへ!! 若者はすぐ短絡的な結論を出す それこそヴィンランドより遠いかもしれん はるか東方北海を越えバルト海を越えロシアの地をも縦断しなければギリシアの都ミクラガルドにはたどり着けん ワシも行ったことがない世界の果てへの旅だ 生きて帰れる保証はない 警告しといて自分は行く気まんまんだよあの歳で 根っから冒険好きなんだよなこの人... ハーフダンは相当な金持ちだしレイフさんとの縁もある それでも金を貸してもらえなかった この調子じゃ他の金持ちの所をあたってみても望みは薄いと思う。 無茶は覚悟の上で始めたことだ ワシの意思確認が必要か? ワシの経験とワシの船がなけりゃ始まらんだろうこの冒険は オレを置いてくなんて言わないでしょうね親父 オレも行きますよどーせ止めてもムダなんでしょ 東か...ヴィンランドの反対方向だな... でもそれがかえって近道かもしれない いくつになっても冒険はワクワクするなァ! 大金を持って帰ってハーフダンの奴をギャフンと言わせてやろうや! 大金を持って帰ってハーフダンの奴をギャフンと言わせてやろうや! あさって嫁入りの娘なんぞ! ギリシアってトコ行くんだね 楽しそうだねって言っただけじゃん この上「女は船乗りになれん!ことか言われんのはゴメンだわ 「世界は広い」なんて知らなきゃよかった なんてこった父っつァんがボケた... グリーンランドには帰らん皆によろしく伝えてくれ 今農場に帰れば流氷に閉じ込められるかもしれんそうなると船出が半年は遅れる グズリーズの式を見届けたら出発するよ ギギリシアのどこへ... お前達も荷を移すのを手伝え ワシの船からチューラ達の乗ってきた船へ そしたらお前達はチューラの船でグリーンランドへ帰れ 連れてくのはギョロだけだ オレは反対だ年齢を考えろ父っつァん! 死にに行くようなもんだぞ! ヴィンランド開拓はワシらグリーンランドの民の悲願だ 皆を貧しさから救えるのならこの老骨の命をなぜ惜しむかよ 冒険が好きなだけでしょ? ドコつけたっていいじゃん あのトルフィンと再会しなかったら... こんな無茶をしようとは思わなかっただろうな トールズの心を受け継いでいる あいつならヴィンランドの原住民たちとも仲良くやれるだろう ワシはあいつに賭けてみたい ああいう若者達の役に立ちたいのだ 慣れた船乗りがギョロと父っつァんだけじゃ少なすぎる お前まで一緒に来たら物資輸送や交易などを担う者がいなくなってしまう モルズお前にグリーンランドを任せたいのだ 心配だ...父っつァん... 泣くな今生の別れじゃあるまいし ギリシア行きを伝えたのさ モルズさん達でも留守番なのか グズリーズ!!お前またそんなトコに... 「女は船乗りになれない」 みんなそれぞれ与えられた役割があるってことぐらい... いや!今ウソ言った私! 頭でわかっても体はわかってないんだなコレがーー!! いっぺん!いっぺん私を試してよ! 船乗りとしての素質あるかどうかを! じゃなきゃ納得いかねー! 最低限それを持ち上げられなければ船乗りとして役に立たん あれはムリですよ親父海水が染みて重くなってる かわいそうだがあいつもそれを知れば潔く諦めて... 男のオレでもひと苦労だ 男だったら船乗りになれただろう それが聞けてよかったよ やっとわかってもらえた すんなり引き下がられるとちょっとかわいそうになるね? 父祖の御霊宿るこの剣の前にて結婚の誓いを立てよ 私シグルドは妻グズリーズを敬い両氏族の繁栄のため... ...えー繁栄のため... みんなそれぞれ与えられた役割がある 船に乗るのは私の役割じゃない 素質あろうがなかろうか 自分の役割を果たす以外に生き方はない すんなり言うこときくのがシャクだっただけさ じゃあグズリーズそろそろ部屋へ 準備があるでしょこの後の! みんなもうシグやんに飲ますな! うるせェいらねェ気まわすんじゃねェ! ・ドンドン持ってこいこのヤロウ またそんな男みたいな服を着てるのか ずっと浮かない顔をしているな 故郷に惚れた男でもいるのか? 結婚てのは氏族同士の結びつきのためのものだ あなたの氏族に何か得があるの? なけりゃ結婚なんかしねェさ レイフ殿の農場はヴィンランドとの交通に欠かせない中継基地になる 父上はヴィンランドの資源を開発するおつもりだ と言っても国を作るなんてェ元手のかかることはあの人はしねェ ヴィンランドにやこの島と違ってくさるほど木が生えてるそうだ そいつを伐採してここまで運べば高値でさばける それなら現地の森に夏の間だけ使う木こり小屋を建てるだけでいい 今まで建材はノルウェーからの輸入に頼ってきたが、独自のルートを開拓できれば... 何話してンだろうこの人... 何話してンだろうこの人... こんな顔して意外と喋るん 両家の関係が良好であることが互いの利益につながるんだ さっぱりわからなかった そういえば初めては痛いってホントかな 前のダンナさん何もしないうちにヴィンランドに行って死んじゃったしな あんまり痛くないといいなァ... クソッ!!なんだこりゃア!! シグやんうまくやってるかなー ハハハのぞいてみっか? グズリーズが逃げたぞ!! ヴィンランド・サガに終わり、 レドの西にはグリブラッタリーにしイフ達の村アイスラントの西にはグリーンランドがあり、その南端のブラックルーにしイフ達のおがある。気候の厳しいこの村からグズリーズは嫁入りのためアイスランドへやってきた 一フダンの農場トルフィンの村から山を挟んだところにある農場。ハーフダンは、幼い頃のトルフィンやトールズに会っている ええっと、そうですか... デンマークケティル龍場 ミクラガルドつ〈現イスタンプ〉ル...ビヅザンチン帝国 そういうことですかグリーンランド ブラッタルー(レイフの農場) 添取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、 コミックス発売当時のまま掲載しています。